夜中の夫黒だった。ここから何を、どの順番でやればいいんだ…
妻が不倫していると分かって、家族が寝たあとに「妻 不倫 離婚」と打っている夫へ。報告書を受け取った夜の、あの頃の僕に向けて書きます。



今すぐ問い詰めたいのと、子どもはどうなるって不安。両方抱えたまま検索してるよね。
検索して出てくるのは「やるべきこと」「NG行動」の一般論ばかり。何か月かかって、いつ何を決めるのかは、どこにも書いていない。
- 不貞行為:民法770条1号。裁判で離婚が認められる理由の1つ目
- 協議離婚:夫婦の話し合いで離婚する形。僕もこれ
- 親権者:未成年の子どもがいるなら、決めないと離婚届は受理されない
- 財産分与:夫婦で築いた財産を分けること
- 年金分割:結婚していた間の厚生年金の記録を、夫婦で分けること
結論から言うと、妻が不倫したと分かっても、今夜妻と話す必要はありません。
- 妻と話すのは、弁護士に相談したあと
- 子どものこと(親権者・養育費・面会)は、離婚のときに書面へ
- 財産分与と年金分割は、離婚届のあとでも申し立てられる。ただし期限つき
- 僕は気づいてから10か月目ごろに離婚届。調停が終わったのは17〜18か月目ごろ
今いる場所で、先に読むところが変わります。
| 段階 | 今のあなた → 先に読むところ |
|---|---|
| 報告書 | 報告書を受け取ったばかり → 妻と話す前に弁護士へ |
| 話し合い | 妻と話す日を決めかねている → 妻の不倫を話し合った日 |
| 別居 | 別居した・離婚の条件を詰めている → 離婚する前に決める6つ |
| 離婚届 | 離婚届を出した・出す直前 → 離婚届で終わらない |
離婚届のあと、子どもは僕と暮らしています。母親とは定期的に会っていて、養育費も途切れていない。



手続きは長かった。でも子どもの家も学校も、変えずに済んだ。
僕は湊、37歳。結婚して約10年で妻の不倫を知り、離婚届のあとの財産分与と年金分割の調停まで通った夫です。
この記事の月数と出来事は、全部自分の記録です。
湊(みなと)/妻の浮気|サレ夫の記録 運営・執筆。
30代の会社員です。妻の不倫を探偵の報告書で知り、10年続いた結婚生活を終わらせました。今は10歳の子どもと二人で、同じマンションに暮らしています。専門家ではありません。ここに書くのは、探偵・弁護士・調停・カウンセリングで僕が実際にしたこと、払ったお金、間違えたことです。今の僕は「許してはいない。でも、怒りだけで一日を終えなくなった元夫」です。
当サイトの記事は、筆者自身の体験と、e-Gov法令検索(民法)・裁判所・法務省・日本年金機構・法テラス等の公的情報、編集方針に基づいて書いています。
法律の話は「僕の場合」です。最新の制度は各窓口でご確認ください。
弁護士に相談すると結局いくらかかるのか、先に知りたい人はこっち。
参考記事:離婚の弁護士費用いくらかかった?払ってよかった約75万円
妻が不倫したら離婚までの順番|気づいて約10か月で離婚届


妻の不倫に気づいてから離婚届まで、僕は10か月目ごろまでかかりました。しかも、そこで終わらなかった。
離婚までの流れは報告書・弁護士・話し合い・別居の順
僕が通った順番は、次のとおりです。
| 時点 | 起きたこと → 決めたこと |
|---|---|
| 0〜5か月 | 違和感→記録→3社に相談→探偵と契約 → 問い詰めずに記録する |
| 6か月 | 報告書を受け取る。翌日の昼休みに弁護士へ電話 → その夜は妻に言わない |
| 6か月 | 3人の弁護士に話を聞き、1人目に戻って依頼 → 弁護士に頼む |
| 6か月後半 | 妻と最初の本格的な話し合い。そのあと僕から義母へ電話 → 子どもの前ではこの話をしない |
| 7か月 | 妻が家を出て別居 → 子どもと僕は今までの家に残る |
| 10か月ごろ | 話し合いで離婚に合意し、離婚届 → 親権者・養育費・面会の取り決め |
| 11か月ごろ | 財産分与・年金分割がまとまらない → 僕から調停を申し立てる |
| 17〜18か月 | 5回目の調停でまとまる |
月数はすべて、妻を疑い始めた月を0か月目にして数えています。



表の中で、自分がいる行に指を置いてみて。
0〜5か月目、まだ証拠が無かった頃の動き方は、別の記事に全部出しています。
参考記事:妻の浮気を疑った夜から探偵の契約まで約5か月|夫の僕がやった順番
やってよかったのは証拠と記録と早めの弁護士
振り返って「やってよかった」と言い切れるのは、3つだけです。
- 証拠を取ってから話す
- 記録する
- 弁護士に早く相談する
報告書がもう手元にあるなら、残りは記録と弁護士の2つ。どっちも、明日からで間に合います。
協議離婚でまとまらなければ調停と裁判へ進む
離婚の進み方は、3段しかありません。合意できなければ、協議から調停、調停から裁判へと移っていきます。
- 協議離婚:夫婦の話し合いで決める(民法763条)
- 調停:話し合いがまとまらない、そもそも話し合いにならないときは、家庭裁判所の夫婦関係調整調停を使える
- 裁判:それでもまとまらないとき。妻の不貞は、離婚の理由の1つ目に挙がっている
配偶者に不貞な行為があったとき。
ただし、不貞があれば必ず離婚が認められる条文ではありません。同じ条の2項に、裁判所が事情を見て請求を退けられる決まりもあります。



離婚そのものには、調停も裁判も使ってない。話し合いで離婚した。
調停を使ったのは、離婚したあと。財産分与と年金分割のためだけです。
妻の不倫で離婚を考えたら妻と話す前に弁護士へ


妻の不倫で離婚を考えたら、妻と話す前に一度、弁護士に相談しておく。ただ、全員に弁護士が要るわけじゃない。
弁護士なしで離婚まで進められる夫の条件
先に、頼まなくていい夫の話をします。
- 妻が不倫を認めていて、証拠にも、離婚にも、親権にも、金額にも争いがない
- 怒りと条件を切り分けて、書面を自分で読んで判断できる
そこまで揃えば、最初から最後まで頼まずに進められる夫はいると思う。僕の場合は無理だった。
頼まなくていい夫の条件と、払った約75万円の中身はこっち。
参考記事:離婚の弁護士費用いくらかかった?払ってよかった約75万円
浮気が発覚した夜は妻に言わず翌日弁護士へ
浮気が発覚したのは、仕事帰りに探偵会社で受け取った報告書でした。その夜、妻には何も言っていません。
- 子どもの宿題を見て、お風呂に入れて、普段どおりのふりをした
- 妻に「今日静かじゃない?」と言われて、「疲れた」とだけ返した
- 妻が寝てから、報告書をもう一度開いた
- 翌朝、弁護士事務所を検索して、昼休みに電話した。数日後に初回の相談
一番こたえたのは、ホテルの写真じゃない。並んで歩いてる写真で、妻が笑ってた。
何か月も見てなかった顔で。



今夜は何も決めるな。失ったのは人生全部じゃない。
あの夜の自分に妻と話させていたら、冷静には話せなかった。報告書を受け取ったばかりなら、その夜やるのは、明日の昼休みに電話する先を1つ決めることだけ。
相手の職場に乗り込まずSNSにも書かない
怒りでやりたくなることほど、やらなくてよかった。
- 相手の職場へ乗り込む
- SNSで暴露する
- 子どもに不倫をそのまま話す
正直に書く。俺は相手の職場に怒鳴り込むことも考えた。
- 止めたのは、子どもの顔
- それと、弁護士の「今やることと、怒りでやりたいことを分けましょう」
- 相手の男性には直接会わず、弁護士を通した
- 妻と話す前に「証拠は全部見せなくていい」「職場へ行かない」「話し合いを記録する」を弁護士に確かめた
怒りでやりたいことが浮かんだら、メモに書いて、弁護士に聞くことの欄に回してください。
子どもを預けて証拠は数枚|妻の不倫を話し合った日


妻の不倫を話し合う1回目は、子どもを家から離して、見せる証拠を絞ってから。僕は自宅でやったけど、今なら場所は変えます。
子どもは預ける|場所は今なら自宅を避ける
1回目の話し合いの段取りを、僕がやったことと、今ならどうするかで比べます。
| 項目 | 僕がやったこと | 今ならこうする |
|---|---|---|
| 子ども | 両親に預けた(泊まり) | 子どもの前で話さない |
| 場所 | 自宅のリビングで二人きり | 第三者がいる場所 |
| 見せた証拠 | 全部見せず、日時と写真を数枚 | 同じ |
| 記録 | 自分が参加する話し合いを録音 | 同じ |
自宅にしたのは、逃げずに最後まで話したかったから。証拠を絞ったのは、こっちがどこまで分かっているか、妻に分からない状態にするためです。
子どもの前で話さないとだけは最初に約束する
あの日の言葉で、1つは言ってよかった。もう1つは、言わなければよかった。



子どもの前では絶対にこの話をしない。
こっちは、言ってよかった。言わなければよかったのは、これです。



10年間全部嘘だったんだな。
全部が嘘じゃなかったって、今なら分かる。それでも、あの場で口から出たのはこれだった。
- 妻は黙ったあと「もう分かってるなら話すことなくない?」と言った
- 謝罪より先に、その言葉が出た
- 再構築の可能性は、そこで一気に消えた
謝るより先に、それかよ。当時のメモに残ってるのは、この1行です。



なんで謝らない?
話し合いの前に、最初の一言だけは決めておいてください。怒りの一言が先に出ると、取り消せません。
誓約書は書かせず離婚後の条件を決める方を優先
証拠が出た直後、妻に誓約書を書かせることを一瞬考えました。
- 最初:「不倫 誓約書」「妻 浮気 二度と会わない 誓約書」とネットで調べた
- 途中:「紙に“もう会いません”と書かせて、この人とこれから何年も暮らせるのか?」と思い始めた
- 決めた:離婚の方向が固まってからは、もう会わない約束より、離婚後の条件をきちんと決める方を優先した
欲しかったのは、妻を監視しながら続ける結婚生活じゃなかった。



スマホ、帰宅時間、誓約書違反。毎日それを疑う生活は、自分が持たない。
再構築を本気で選んでいたら、誓約書を作った可能性はある。ただ僕の中では「誓約書を取る=妻を取り戻す」ではなかった。
- 子どもを預ける先
- 話す場所(第三者がいるところ)
- 見せる証拠の枚数
- 最初の一言
妻が浮気して離婚する前に決める6つ|親権から年金まで


妻が浮気して離婚するまでに決めることは、親権・養育費・面会・家・お金・年金の6つ。僕は子どもの3つを離婚のときに決めて、残り3つは離婚のあとに持ち越しました。
妻の浮気で別居しても子どもの家と学校は動かさない
7か月目、妻が「一度離れて暮らしたい」と言って、マンションを出ました。最初の話し合いから約2週間後です。
- 子どもと僕は、今までの家に残る
- 学校も友達も変えない
- 子どもには「パパとママはしばらく別々に暮らす」とだけ伝える
- 不倫のことは話さない。「大人の問題で、あなたが原因ではない」は何度も伝えた



父親でも日常を回せる。その事実が、ここでできた。
家を出るのが妻でも自分でも、子どもの家と学校をどうするかを先に決めてください。
親権者と養育費と面会は離婚のときに書面へ
離婚の前に決める6つと、僕の場合です。
| 決めること | いつ決めたか → 僕の場合 |
|---|---|
| 親権者 | 離婚のとき(書面) 話し合いで僕 |
| 養育費 | 離婚のとき(書面) 元妻から月3万円。算定表を参考に。進学など大きなお金はその都度話し合う |
| 面会 | 離婚のとき 月2回程度。学校・行事・体調を優先して調整。悪口を言わない、養育費と交換条件にしない、など4つを確認 |
| 家 | 離婚のあと(調停) 僕が住み続ける。査定額・ローン残高・持分を確かめて調整 |
| お金 | 財産分与は離婚のあと(調停) 慰謝料は弁護士を通して請求 |
| 年金 | 離婚のあと(調停) |
- 養育費と面会(親子交流)は、子の利益を最優先に話し合いで決める(民法766条)
- 家・お金(財産分与)と年金分割は、離婚のあとでも申し立てられる(期限は次の章)
- 親権者が決まらなくても、親権者を決める調停・審判を申し立てていれば、離婚届は受理される(民法765条1項2号)
- 法務省のりこんポータルも、離婚のときに考えることに、親権者・親子交流・養育費・財産分与・年金分割を挙げている
夫婦間に成年に達しない子がある場合には次の各号のいずれかに該当することを認めた後でなければ、受理することができない。
表の下3行、家とお金と年金は、離婚届のあとに残りました。
親権は不倫したかではなく子どもの生活で決める
発覚した直後は「こんなことをした母親に子どもを任せていいのか」と思いました。でも親権の話では、そこだけで決めなかった。



決め手は、子どもの生活を変えないこと。
- 子どもが「学校を変わりたくない」と言った
- 僕の母が「どうしても仕事で無理な日は手伝う」と言ってくれた
- 最初は夫婦で何度も話した。感情的になると「誰のせいで離婚することになったんだ」に戻る
- 最後は裁判官ではなく、夫婦の話し合いで僕が親権者になった
法改正のあとは、離婚後の親権者を話し合いで選べます。父母2人とも(共同親権)か、どちらか1人か、です(民法819条1項)。
共同親権と単独親権は、どちらが原則というものではありません。どのような形がこどもの幸せにつながるかという観点から決めてください。
親権を考えるなら、不倫したかどうかの欄じゃなく、子どもの家・学校・手伝ってくれる人の欄から埋めていく。
離婚届で終わらない|妻の不倫で残った財産分与と年金分割


妻の不倫で離婚届を出しても、終わりじゃなかった。財産分与と年金分割が残って、僕は自分から調停を申し立てました。
離婚届を出した日は全部終わった日ではなかった
10か月目ごろ、話し合いで合意して離婚届を出しました。役所で手続きが終わっても、爽快感はなかった。



10年が、紙一枚で区切られた感じだった。
車でハンドルを握ったまま、しばらく動けなかった。



離婚届を出せば全部終わると思ってた自分は、甘かった。
離婚のあとも、元妻とは手続きの上での関係が続きました。
- 財産分与
- 住宅ローン
- 年金分割
財産分与と年金分割は離婚から5年まで申し立てられる
離婚届の前に財産分与が決まらなくても、離婚のあとに家庭裁判所へ申し立てられます。ただし、期限がある。
| 手続き | 期限 | 法改正より前に離婚した人 |
|---|---|---|
| 財産分与 | 離婚から5年(民法768条2項) | 2年 |
| 年金分割 | 原則、離婚の翌日から5年 | 2年 |
離婚までに協議をしておき離婚と同時に分与してもよいですし、離婚をしてから分与を請求することもできます。
期限を過ぎると、家庭裁判所には申し立てられません。
まとまらなければ自分から調停を申し立てる
離婚が成立したあとも、財産分与と年金分割はまとまりませんでした。だから11か月目ごろ、僕の側から調停を申し立てた。
| 項目 | 僕の場合 |
|---|---|
| 回数 | 5回 |
| かかった期間 | 約7か月 |
| 1回の長さ | 1時間半〜2時間 |
| 弁護士 | 5回とも基本的に一緒に家庭裁判所へ |
- 収入印紙1,200円分
- 連絡用の郵便切手(額は裁判所ごとに違う)
家庭裁判所に財産分与の調停又は審判の申立てをして、財産分与を求めることができます。
引用:裁判所:財産分与請求調停
離婚後でも、話し合いがまとまらなければここに持ち込める。年金分割の割合も同じです。



財産の主張を整理するところは、弁護士にかなり助けられた。
離婚した日から5年後の日付を、離婚届を出したその日にメモしておく。
妻が不倫して離婚するときによくある質問
探偵費用と慰謝料、財産分与の差し引きはこっち。
参考記事:「探偵費用で慰謝料が消える」は本当?払った夫の実額で答える
離婚を考える今夜は決めることリストに分かることだけ書く
- 妻と話すのは、弁護士のあと。報告書の夜は何も言わない
- 親権者・養育費・面会は、離婚のときに書面に残す
- 財産分与と年金分割は離婚届のあとにも残る。期限は離婚から5年
今夜やることは1つだけ。「離婚する前に決める6つ」に、分かっていることだけを1行ずつ書く。



空いた行は、そのまま弁護士に聞くことになる。
当時のメモに、こんな1行が残っています。



もう妻の人生ではなく、自分と子どもの生活を考える。
- 離婚して半年:家事と仕事のリズムはできた。突然怒りが戻る日も、まだあった
- 1年:妻のことを考えない日が、初めてあった
- 今:子どもは僕と暮らして、母親とは月2回が基本で会っている。養育費も毎月届いている
離婚のあとから、生活の立て直しが始まる。僕は今、子どもと二人で、壊れた日常を作り直している途中です。
自分がどの段階にいるか迷ったら、現在地マップ(3分の診断)で確かめてください。



